令和7年度 第2回「地盤工学会九州支部大分地区ジオテクセミナー」のご案内

投稿日時 2025-12-26 09:39:10 | カテゴリ: 支部からのお知らせ

          
令和7年12月25日

会員各位

令和7年度 第2回
「地盤工学会九州支部大分地区ジオテクセミナー」のご案内

主催:公益社団法人 地盤工学会九州支部
共催:大分大学減災・復興デザイン教育研究センター

 
皆様におかれましては、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、下記の日程にて「大分地区ジオテクセミナー」を開催いたしますので、奮ってご参加いただきますようご案内します(参加費無料)。
本セミナー参加者には、CPD2.5ポイントが加算される予定です。
なお、参加予定者は1月13日(火曜)までメールにて下記連絡先(山本)に、ご連絡いただければ幸甚です。


日 時:令和8年1月16日(金曜日)15:00~18:00
場 所:ホルトホール大分 サテライトキャンパスおおいた 講義室
    https://www.horutohall-oita.jp/facility/education/satellite/
連絡先:大分大学 減災・復興デザイン教育研究センター 山本健太郎
Fax: 097-554-7338、E-mail: yama-ken@oita-u.ac.jp

講師:元浦 哲郎(日本地研株式会社)
題目:大分県の地質形成史とその分布、および工学的特性
概 要:
 九州には非常に多様な地質が分布しており、中でも大分県は県内で2つの日本ジオパーク(おおいた姫島ジオパーク,おおいた豊後大野ジオパーク)が認定されるなど、とりわけ多彩な地質構造を持つ。大分県の地質は県南・県北で大きく異なり、北部が新第三紀以降の火山噴出物主体であるのに対して、県南では付加体と呼ばれる中生代の海洋性堆積物が広く分布する。
本報告では、業務上用いることの少ない難しい用語は極力使わず、基礎的な地学をもとに大分県全体の地質分布とその形成過程について説明を行う。また建設業に従事するうえで対応することの多い災害の事例や、設計施工時に問題となるであろう因子を、それぞれの地質分布域に分けて述べる。


講師:立石 義孝(インフラ&ジオ総合研究所 (I.G.L)代表)
題目:南海トラフ地震の確率の併記について
概 要:
2025年5月26日、千葉市で開かれた「日本地球惑星科学連合大会」で講演会場が騒然!30年以内に80%とする政府の南海トラフ地震の発生確率について、確率を算出する計算モデルを提唱した島崎邦彦東大名誉教授が「あと5年程度で南海トラフ地震が起きなければ、このモデルは間違っていたことになる」と言及したからです。記者団からの取材に対し、島崎名誉教授はモデルが間違っている場合、政府の確率計算には「使わない方がいい」と語っています。
その4か月後の9月26日、政府の地震調査委員会は南海トラフ地震の発生確率について算出法の見直しを発表しています。今後は「60~90%程度以上」または「20~50%」と併記しています。一つの地震について発生確率を併記することは異例です。
これまで関係者の間では、従来の発生確率が高すぎるという批判がかなりあり、確率の計算手法にも批判がありましたが、「高い数字を出しておけば国から研究費が出るから」と、敢えて指摘しない学者もいます。一方、メディアの側も「実は発生確率は低い」と報道した途端に発生してしまったら、どう責任を取るのかという逡巡があり、高い発生確率が独り歩きしているのです。これらの類似した社会構造現象は、森永卓郎の著書「ザイム真理教」と「書いてはいけない」(【発行】三五館シンンャ/【発売】フォレスト出版)のベストセラーを彷彿します。
本セミナーでは南海トラフ地震の確率に関する科学と政治の在り方に警鐘を鳴らす報告です。




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